2009年12月13日

「豊かさ」について教えてもらったこと

 日本を拠点に世界で活躍する(ノマッド的と言えるのかもしれない)著名な美術作家から、幸運にもお話を伺う機会を得た。どのエピソードも示唆に富み、あじわい深く、聞き漏らさないようにがんばった。
 印象的だったのはレパートリーの話。たとえば、ミシュランの星の話。
食通のその作家は、ミシュランの星は、やはり指標になるという。名店として知られ、ご自身も贔屓にしている店に星がない場合、そこには然るべき理由があるのだそうだ。店の方向性を、時流から切り離しすぎていたりして、たとえそれが確固たる信念によるのだとしても、それでは幅広いお客にアピールするのは難しいのである。
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2009年10月28日

展示作業も山場を迎えています

 いよいよ、展覧会初日も今週土曜日に迫って
くると、様々な作業が佳境に入っています。

 会場の建具設営、
 キャプションやサインの用意、
 作品の設置、
 そして照明…

 さらに細かくやることはありますが、それぞれを
担当してくださる方の「腕」があればこそ、今回の
ような展示は実現するのだなと実感しています。


plateimage.jpg


今回はお皿や陶額をかなり難しい場所に設置するため、
専門の方が一人スタッフに加わってくれました。
カナダからやってきた展示作業のプロの方です。

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2009年10月14日

塗装中…

200909111.jpg


 壁や支柱に色を塗り分けるため、展示室全体を養生しながら、塗装
が行われています。
箇所によって、ローラーだったり、エアコンプレッサーだったりと、
機材を変えながら、作業は進行中。
 完成するとどのような印象の空間になるのか、壁の色と同時に、
建具には今まで以上に和紙が多様されているので、
そちらの色彩との調和も楽しみです。

 和紙といえば、サントリー美術館で行われている「美しの和紙」展も
大変興味深い展覧会でした。
元の繊維がしっかりとしているからでしょうか。洋紙に慣れてしま
っている現代の日常からは想像もつきませんが、紙の布団、コヨリで作った着物など、和紙は軽くて丈夫な、実用にも優れた素材として様々な活躍をしていたようです。
現在でも伝統工芸として作られ続けている佐賀錦にも、和紙が糸として使われているそうです。
 
 今回の展示に使っていただいている和紙は「揉み」を加えて、裏打ち
をしたものを壁や展示台に貼っていただいています。
広い面やカーブに合わせて、職人さんが美しく仕上げるため、技を駆使
して奮闘中です!(高)







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2009年10月11日

自分が調べそうもないものをキャッチする友人

 カレンダーは連休+美術館も休館中ですが、工事はしているので
今日も働いています。
 
 
200909112.jpg

台に刻まれたキザキザ(R付き)。段差をものともせず、
美しくカットされています。今回の展示プランでかなり
重要な役割を果たすのですが、
何のための加工か想像つきますでしょうか?


 日曜日に困ることと言えば、神谷町というのは基本的に
オフィス街なので、祝・日曜はヒトっ子一人いない静けさに
包まれて…と、これはかなり誇張にはなってしまいますが、でも
駅前のドトールやタリーズも、もちろんお食事処も皆閉まって
しまうので、日曜日はうっかりすると昼食難民になるのでした。
 スーパーらしきものも一軒あるだけで、こうした街で生活
するとなると、不便なんだろうなと思います。

 ところで、友人の中に、自分とは異なる趣向を持っている人が
いると、思いがけずの「出会い」が生まれて、面白いやら、感心して
しまうやら、ということがままあるものです。

 
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2009年10月03日

全然関係ない話 音楽人間と美術人間

P1010573.jpg昔の話ですが。。。
ヴラマンクの絵の前で友人が言いました。「ブラマンクを見ていると、気持ちがグッと絵の中に入っちゃう」。彼女は、感受性豊かな人だったので、きっとそうなんだろうと思ってその話を聞いていました。なんとなく忘れられなくて今でもよく思い出します。

数年前のこと。。。
コルビュジエの絵画を見た知人が言いました。「コルビュジエの絵がとっても好きなの!」

そのとき、思いました。美術好きとか音楽好きとか言うけれど、それ以上に、美術を見て、体の芯まで震えちゃう人と、それが音楽の場合の人がいるんじゃないかって。。。

私はどちらかというと、音楽人間です。

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2009年10月02日

工事がどんどん進みます!

 23日に展覧会が終わった後、作品の撤収を行い、いよいよ
工事が始まりました。
 まずは今までの展示室の内装を全て運び出しました。

tomo_image.JPG

(うまくワイドで撮りきれないので、2枚つないでいるので、ちょっと見にくくなっています)

 何もなくなってみると、体育館のようにガランと広くなり、
見慣れた展示室がこんなスペースだったのか、と新鮮な印象です。

 けれど、こんな状態だったのも一瞬で、もう既にどんどん様々な
什器が搬入され次の工事が進んでいます。作業員の方のテキパキ
とした仕事は、見ているだけでも(素人は手を出せず…)気持ち
よいほどです。

 来週はどれだけ、進むのでしょうか。


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2009年07月20日

昨日パラミタに。

昨日友人と3人でパラミタ美術館に行って着ました。
陶芸大賞展の投票のためです。
意中のあの人は、一体何票獲得するのでしょう。。。
結果が楽しみです。

帰りに友人の車で、鈴鹿の椿大神社に立ち寄りました。
猿田彦を祀る神社で、スピリチュアル度の高い神社です。
初めて行ったときに一目ぼれをしたものの、今回やっと再訪が叶いました。やっぱり良かった。

ところで、前田展の準備に追われ、ブログ用に用意していた原稿がそのままに。。。久しぶりに目を通すと、もはや季節はずれの感が。。。
とはいえ、恥も外聞もなく。。。そのうち載せさせてください。

蒸し暑いこの季節、皆様、どうぞご無事にお過ごしください。(花)
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2009年07月15日

「前田正博の色絵」展がはじまっています

 すっかり、更新が滞ってしまいましたが、
先月末より、前田正博さんの展覧会がスタートしています。
前回、色校正について書いた図録も無事仕上がり、館の受付
で販売中です。展示作品をほぼ網羅したindexも付いた図録
ですから、ご来館の際はぜひ、ご一読ください。

 展示室では、初期の作品〜近作、最新作と展示室を分けて
展示しています。どれも器の全面が様々な色で覆われた、
色彩豊かな作品なので、前田さんの作品が磁器で出来ている、
という情報を知らずに見ると、はじめは何で出来ているか、
わからないかもしれません。
maedaex_1.jpg続きを読む
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2009年06月12日

図録の色校正など行っています

 本日、次回の前田正博さんの図録の色校をしてもらいました。
こう書いてしまうと、スタートが迫っているのに…と驚かれてしまいそうですが、色々な展示のための作業がある中で、図録を発行する場合、校正(特に色です!)というのは大事な作業なので、どこの館もおそらくぎりぎりまで粘ることが多いのではないでしょうか(と、少し自分自身をフォローしていますたらーっ(汗)

 突然ブログに、そんな事を書くのは、図録の色と言うのは、とても大切なものであるのですが、実際の作品と合わせて色校をしてもらえるこの環境は、素晴らしいことなのだなと実感したからです。

cmykimage.gif続きを読む
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2009年05月19日

目からウロコで好き勝手 その2 縄文時代ってすごいねという話(2)

 前回触れた兵庫陶芸美術館の図録「縄文展」(2008年)の巻末に、乾由明館長による「現代によみがえる『縄文』というエッセーがある。乾氏の思いが平明な文章に満ちあふれ、引き込まれる。機会があったら是非一読をおすすめします。
 乾氏は、文中、岡本太郎の評論「縄文土器論」(1952年)や岡部嶺男の「青織部縄文」シリーズ(1954年〜)に触れ、二人が縄文時代と現代とを重ね合わせてとらえていたと指摘し、以下のように述べる。「縄文というもっとも原始的で未開な先史の時代と、高度に文明が発達した20世紀の現代、おそらくこれほど極端な対比をしめす時代はないだろう。だがそれにもかかわらずこの両時代は、まさに未曾有の危機の時代であるという点において、たがいにひびき合い、かさなり合うのである」。そしてエッセーをこう結ぶ。「縄文は、われわれの遠い先祖がのこした驚くべきモニュメントであるとともに、現代人であるわれわれがつねに還るべき魂の故郷でもある。縄文は、いまもわれわれとともに生き、われわれに語りかけてくるのである」。縄文土器に気持ちが近づきつつある私の胸にストンと落ちた言葉だった。
 そして最近のこと、日本橋の画廊で縄文時代の見事な深鉢型土器を見た。口の広がったシンプルな円筒形で、繊細な縄文の模様が丹念にほどこしてあった。おおらかな形で嫌味なところがまったくない。模様をつけたときの作者の気分が想像できそうだった。目の前に原野の風景が広がるような気さえした。妙な言い方だが、心が通ったのである。
 桃山時代も日本のやきもののピークだが、そのはるか向こうには縄文の土器がある。「日本」の土にそういう潜在的な力がそなわっていると考えることは掬いであり、希望だと感じた。(花)
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2009年05月16日

やきものがお好きな方へおすすめの漫画

tsuku.jpg
展覧会の準備が忙しくなってくると、頭の中に
段々と花畑晴れが咲いてしまって。。と
いうわけではないのです!が、つい先日、ネット上でとても
面白い漫画を見つけてしまいました。

ブログタイトルで「へうげもの」か、と思った方はまだまだ
甘い?続きを読む
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2009年05月10日

目からウロコで好き勝手 その1 縄文時代ってすごいねという話

 今年の2月か3月だったか、銀座の画廊でかわいらしい縄文土器を見た。高さ10センチほどの肌の黒い深鉢だったと記憶している。ラベルには亀ヶ岡と書いてあり、ひも状の華奢な文様がついていた。そばにあった弥生のものにくらべてはるかに訴えるものがあった。思わず見入った。
 店のご主人に「きれいですね」と話しかけた。「何に使ったんでしょうね」との問いに、「縄文時代の人も花を挿したかもしれない」との返事だった。想定外の話の流れに、私の目は点になった。それからというもの縄文土器が気になり始めた。
 4月になり、ある作家さんのところで縄文時代の頭部の土偶(別嬪さんだった)や小壺などを拝見する機会を得た。その人の話に引き込まれ、やっぱり縄文時代はすごいらしいという気配が頭の中に漂いはじめた。作家のもとから帰ってからさっそく、兵庫陶芸美術館の図録「縄文展」(2008年)を開いた。
 縄文時代というと、国宝の火焔型土器やゴーグルをつけたような土偶を思い出すが、それらはあくまでも代表選手であって、およそ1万年間続いたとされる縄文時代の気が遠くなるような時間のなかでつくられた土器や土偶の数は計り知れない。めぐり合わせの幸運から現代に伝わった土器の類を見ると、鉢、皿、注器など、器の祖形がすでに存在していたことがわかる。
 こうして、ようやくにして銀座の画廊の店主の話がやっとわかったのだった。1万年前から私たちは文化的な生活をしていたのである。そして当然のことながら!!花を挿すという優しい気持ちが日々の生活にあり得たのである。
 昔の人のほうが、「生きる」過酷さゆえに、その幸せを大事にしていたのかもしれない。一輪の花をどんな思いをで器に挿したのか、その人に会ってみたいと思った。 (花)
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2009年05月04日

G.W.中も美術館は開館中です

今日も東京はうららかに晴れて、お出かけ日和晴れが続く連休になりました。智美術館も他の館と同様、連休中の月曜日は開館、5月7日の木曜日が休館となります。

 先日、一階に併設しているレストラン、ヴォワ・ラクテがテレビで紹介されたこともあり、最近ランチの時間帯はかなり賑わっているようです。美味しいご飯と美術鑑賞の組み合わせ、はたから見ていても贅沢な時間の使い方だなぁと、うらやましくなります。まだ、休日の予定が決まっていなければ、お散歩がてら、ぜひぜひお出かけください。ランチが終わった後のティータイムも、デザート類が結構豪華でオススメです!


(※お昼時に美術館に入った方の中には、展示フロアーに声が届いて少し気になることもあるかもしれません。建物の構造上、どうしても声が地下にもきてしまいます、すみません。。)

flower.jpgotama.jpgちょうどお庭に咲いている菖蒲と、池ですくすく育ち中のオタマを載せてみました。明日は端午の節句ですね。昔は軒に菖蒲を吊るしたりしたそうですが…
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2009年04月04日

カエルの歌が…

クヮックヮックヮッ
と、まだ、聞こえてはきませんが…

 桜が満開になりココロ浮かれる春の日に、
智美術館の池は、おたまじゃくしの季節を迎えます。
実は智美術館にはたくさんのカエルたちが住んでいる
ようで、夏の夜ともなると敷地内の道は「カエルに注意」
状態になります。(本当に危険です)

 でも今はまだ、生まれたてのおたま状態。
気になって開館前にこっそり池を覗いてみました。

kaeru1.jpg






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2009年02月28日

会期も残り一週間ほどとなりました

2_28image3.jpg
昨年12月から始まった窯ぐれ三代展も、会期が残りわずかと
なってきました。2月に入ってからは、お問い合わせもご来館の
方も増えており、毎日多くの方に来ていただいています。


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2009年02月09日

最後の展示替えを行いました

29.jpg 本日は休館日ですが、後期にむけて最後の展示替えを行いました。唐九郎さんのお茶碗と古瀬戸様式の作品など、それから重高さん、
高宏さんのお茶碗、花生を新しく出したり、引いたりして、また少し展示室の雰囲気が変わりました。

展示替えをする予定だった唐九郎さんの志野茶碗《紫匂》はお問い合わせがとても多かったので、急きょ全期通しで展示することになりました。明日から3月8日まで、一室目に展示されています。
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posted by 智美術館 at 18:28 | TrackBack(0) | ヒビツレヅレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月30日

展覧会こぼれ話

今日は朝から雨が降っています。東京は一日雨模様との予報…
お天気は美術館まで歩いて来てくださるお客様にも影響しますから、
雨だったり、寒かったりする日は特に窓の外が気になります。

 さて、こんな天気の日に書くのもなんですが、智美術館では現在
加藤家三代の作品が展示されていますが、美術館の中にはとどまらない、街の中にも唐九郎さん、重高さんの作品があることをご存じでしょうか。続きを読む
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2009年01月18日

1月17日講演会の報告

昨日・土曜日に講演会第2段として、国立近代美術館工芸館の主任研究員・唐澤昌宏さんに

「加藤唐九郎・重高・高宏―『かまぐれ』三代の作陶について」

という題目でお話していただきました。智美術館の無料講演会は、専用の施設がないために展示室前のフロアーにスペースを設ける、少し手狭なセッティングになってしまいます。先日の会では椅子が足りない位たくさんの方に参加していただき、ご不便をおかけしてしまいました。席もないままお聞きいただきました皆様、本当にすみませんでした。

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2009年01月07日

菊池ビエンナーレの審査結果発表

 先日より、第3回菊池ビエンナーレ審査の結果と、入選者の方のリストをHP上で公開しました。
  
 今回はどのくらいの応募者になるのだろうかと、蓋を開けるまでわからないなか、結果的には300件を超える応募がありました。
入選は50点余りですから、6倍の倍率です。大賞の山口さんは長崎、優秀賞の西田さんは高知在住の方です。普段、都内の個展などで興味をひく作品を目にすると、ああ、この作家さんはビエンナーレに応募してくれないだろうか…など考えたりするのですが、なかなか遠方のギャラリーや画廊での個展までは追いきれるものでもなく、ここでビエンナーレをやっています!との声が上手く届くことを願うばかり。やはり応募していただくのを待つしかないのです。
 
 現代の作り手が何を思い、何を形にしたのか、展示する側はそれをどう受け止めるのか、試される機会でもあるのでしょう。

展示は春を迎える、3月末からを予定しています。
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2009年01月04日

新年のごあいさつ(2)

うまくアップできるでしょうか…画像をいれてみました。
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